株式会社德風會・祭祀研究所 代表取締役社長 竹谷泰則
枠石は所有の境界を表し、入口は社会とのつながりを表します。
「吉相墓」は、入口と枠を必ず設置します。枠の無い墓や、他家の墓所との一本だけの、協同境石は良くありません。
自家と他家の区画をはっきりと付けるために、各家の墓所ごとに枠を造ります。また、墓所に他人が好き勝手に入ったり、他人の通り道にならない様にするなど、外部からの侵入を阻止して、吉相を維持する働きもあります。
枠石によって定める墓域は長方形、矩形(くけい)と言って、角の欠けていない、それぞれの角が直角になっている事。材質は切削加工した延べ石が良く、石コロを並べた枠は良くない。また、枠石の割れは健康に、アザは事業に不安があります。
墓所一杯に枠石を設置せず、隣との間に一寸でも隙間を開けて、他家との地気を断ちます。また、雨水が流入しない様に水はけの通り道として、墓所の排水と、隣の墓所からの流水を受けない様にします。
枠石の高さまで清浄な土を入れ水たまりが出来ない様にします。水たまりが出来ると健康に不安があります。