株式会社德風會・祭祀研究所 代表取締役社長 竹谷泰則
供養は、いつまでもお祀りする場合と、ある程度の期間お祀りする場合とがあります。後者の場合は弔い上げと言って、供養が必要な期間が終わって“先祖”になったとして、以後年忌供養をしません。
「吉相墓」は、弔い上げ以後の古いご先祖様を、先祖供養塔である五輪塔に、戒名(法名・霊名)を刻入してお祀りします。それは“先祖の集合体”になったお姿であると言えます。
五輪塔の軸の正面の向かって右が上座になり、一番古いご先祖様(初代)をお祀りし、その左に代を継いだ夫婦を順々にお祀りします。また、子供などの逆縁は、向かって右面の逆位にお祀りします。
宝篋印塔(ほうきょういんとう)は、長く続いた家でなければなりませんし、建立後の高さが高いので、墓地で一番背が高い墓になりやすいのと、五輪塔より複雑なので値が張るため最近は使いません。
南無阿弥陀仏の供養塔を、建立している「吉相墓」がありますが、代が続いて来ると、五輪塔に建て替えなければ、弔い上げが出来ませんから、いずれ建て替える事になるので最近は使いません。