株式会社德風會・祭祀研究所 代表取締役社長 竹谷泰則
「吉相墓」は、供養塔に「○○先祖各霊菩提」として、ご先祖様をお迎えし、石塔に戒名を刻入して、‟霊を祀る「供養の墓」”だけでなく、霊が宿り、ご先祖様が子孫を守護していることも現し、お墓(石塔)をご先祖様として崇敬します。
そして、先祖の祭祀には、先祖と父母を敬う心が肝要です。
十地経には、利供養・敬供養・行供養の三種の供養があると。
利供養とは、線香など物をもって供養すること。供物を捧げる供養です。
敬供養(きょうくよう)とは、敬う心をもって供養すること。故人を尊敬し、感謝すること。徳を偲びまた讃え供養をすることです。真心を込めた供養が良い、讃嘆恭敬(さんだんくぎよう)する供養です。讃嘆とは、深く感心してほめること。恭敬とは、つつしみうやまうことです。
行供養とは、お経を唱えること。陰徳積みも、この行供養と言えるでしょう。身をもって供養し、ご先祖様への報恩感謝に回向します。