株式会社德風會・祭祀研究所 代表取締役社長 竹谷泰則
五輪塔は先祖供養塔であり、お墓の上座に建立しますが、代々の石塔(代々墓)が本来の“墓石”の部分であり、供養する事の中心は新しい死者を祀っている、代々の石塔となります。
「吉相墓」は、一基の代々の石塔に、夫婦を共に祀る夫婦墓で父母を供養します。夫婦墓の竿石の向って右に父、左に母をお祀りし、代々夫婦がそろう相にして、よく供養し菩提を弔います。
夫婦を一緒にして祀る事によって、子孫にも夫婦として添う形が整っていきます。夫婦をそれぞれ一基の墓石に祀れば、その家系には結婚出来ない人や、また結婚しても夫婦として添えない人が現れます。
相続者は、代々の石塔である夫婦墓に父母を戒名で迎えて、日頃供養する必要があります。先祖供養は親孝行であり、父母は死んでも本家においては家族なのであり、供養するのは相続者の義務でもあります。
竿石の正面上部に仏の種子を彫り、仏のもとで成仏していく相にします。(神道は鳥居、キリスト教は十字架を刻入します。)