⑰通路や土留めなどが、整備された墓地

株式会社德風會・祭祀研究所 代表取締役社長 竹谷泰則

 自然災害による被害が無いよう、整備されてる方が良い。
 古くからある村の墓地は、墓相的に問題があることが多い。まず区画がはっきりせず、通路が無く、他人の墓所を通らなければならなかったり、林の中で周りが鬱蒼と木が茂っていて、お墓が木陰に入るなど、そして雰囲気が陰気が強く感じられ、暗くて怖い所の感じがします。陰のお墓は陽の気が必要であり、区画通路などが整備された墓地のほうが明るい感じがします。
 「吉相墓」は、村墓地に建立してもかまいませんが、必ず墓参のために通れる通路が必要になります。墓参に他人の墓所を通らなけらばならない家庭は良くありませんし、通られる家庭も良くありません。
 台風などの災害で、土砂が墓所に流れ入ることは良くありません。その様にならないために、土留め・擁壁(ようへき)がしっかり整備された墓地の方が、土砂崩れの心配などありませんから良いのです。
 排水溝があって水捌けが良く、水たまりが出来ない墓地が良いのですが、少し注意が必要です。溝の深さと同じ以上の距離、石塔から離れていることです。また、水が集まって深くなる所の横の区画は、避けた方が良いでしょう。

 有縁無縁慰霊塔がある墓地が良いのですが、慰霊塔の正面や、すぐ横の区画は避けて下さい。
 寺墓地では、本堂の正面とお墓の正面が真っ向から向き合わないこと。そして、お墓詣りの時には必ず、お寺さんに挨拶して下さい。
 「吉相墓」は、月一回はお墓詣りして、お墓掃除をしたい。墓地に水道があって当然ですし、抜いた草を捨てる所や、お墓掃除の道具を、保管するところがある方が良いです。

○他人の墓地を通らないと行けない墓主は
―時々事業に軽い行き詰りがあります。 通行される墓所主は出入人の多い家庭です。
○周囲の高地の土が塋域内へ大雨などで一時多く崩れ落ち込む場合
―重病人に注意して下さい。

©Taketani,Yasunori 不許複製・禁無断転載